なぜ地方紙は「米軍ヘリ不時着」を1面トップに載せたのか
はじめに申し上げておく。
私もわからない。
今月8日の午後4時50分ごろ、沖縄県読谷村儀間に米軍ヘリが不時着した事故について、翌日9日の新聞各紙の取り扱いにそれぞれの特色が出た。
朝日新聞、毎日新聞は1面に掲載したのに対し、読売新聞、産経新聞は社会面のみの扱い。沖縄二紙は1面トップで大きく報じた。*1
ここまでは理解できる。
驚いたのは、西日本新聞、神戸新聞、新潟日報などの地方紙までもがこれを1面トップで扱ったことだ。
左派系メディアである朝日新聞、毎日新聞でさえトップ扱いではなかった。
原因は何か。
確かに、日本の地方紙は左派系メディアと近い論調であることが多い。
TPPや農業に関するトピックなどについては、時に朝日新聞より左寄りの意見を出すこともある。
それでも、今回の大見出しは少し不思議だ。
ここからは推察にすぎない。
朝日新聞や読売新聞ら全国紙がこのニュースを「国の安全保障に関するトピック」、あるいは「外交」という、政治的ニュースと捉えたのに対して、地方紙は、「地方に起きた重大事故」という社会的ニュースと捉えたのではないだろうか。
つまり、地方紙は「米軍基地は沖縄という一地方に押し付けられている。同じ地方としてけしからん」という意図を、このニュースにこめたかった。
さらに言えば、読者である各地方の住民へ「自分たちの地域に基地が移設されたらこわいだろ?」というメッセージ性さえあったかもしれない。
(西日本新聞社のある福岡県は、福岡空港内に米軍基地専用区域あり)
再度注意してほしいが、あくまで私の推察。
詳しい方がいらっしゃったら、是非コメントしていただきたい。
*1:『トップ』とは、新聞のページの一番上、右端の一番目立つ位置にある記事のこと